2012年11月13日火曜日

国産材プロジェクト

国産材を使うには


日本の山林には、戦後スギやヒノキといった針葉樹を中心に植林が進められてきました。山間部で森林を遠目に見れば、人工林の多さがよく分かると思います。針葉樹は主に建築材として使われてきました。

しかし、それから数十年の月日が経ちグローバル化が進んだ現在、安価な木材が海外から輸入されるようになり、国内の木材は価格競争にさらされています。その結果、伐採してもコストが合わないということで、ほったらかしの状態の森林がどんどん増えています。

きちんと管理されていない森林は荒れてしまいます。きちんと間伐されていない森林では、木の生育も悪く、細長い使えない木の森になってしまいます。そして、荒れ果てた森で今もっとも問題になっているのが花粉ではないでしょうか。

木を伐採することを自然破壊のように考える方もいらっしゃいます。ですが、必要なことは持続的な生育サイクルが保たれているかということです。自分の代で植林しても、その木が成長して使えるのは孫の代です。つまり、林業がビジネスとして成り立つようにしなければ、これから先も日本の山は荒れ果て、花粉症は国民病となってしまいます。


我々の工場がある福岡県大川市は日本一の家具の生産地です。だからこそ、国産の木材を使っていくことで、日本の林業を守りたい。日本の森林を守りたい。そんな思いから、この度「国産材を使った家具開発のプロジェクト」が立ち上がりました。そして、僕がこのプロジェクトリーダーを努めます。

ただ、国産材のほとんどが建築用途向けの針葉樹なため、実際の家具材として使用するには柔らかく、また反りや割れ、傷つきやすいなど数多くの問題をクリアしなければなりません。これから始まっていくこのプロジェクトの模様も、このブログなどで紹介していければと思っています。





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